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概要

ジャングルファティーグは日本での通称。正式名称はCOMBAT TROPICAL COAT。アメリカでは、Tropical Combat JKT、Tropical Jungle JKT、Jungle JKTなどと呼ばれる。ベトナム戦争時に高温多湿な環境での着用を想定して開発された。胸ポケットのスラントポケットが特徴。4ポケット仕様で全てにマチがつき、容量は拡大できる仕様。袖口はボタンで調整可能。

生地

軽量で乾きやすいコットンポプリン生地が使われており、通気性が高く快適に着用できる。コットンポプリンは軽くて扱いやすいが、枝や障害物で破れやすいという欠点があった。それを補うために、リップストップ加工が施された4th, 5thが存在する。

サイズ

肩幅/身幅用のサイズ(X-SMALL, SMALL, MEDIUM, LARGE)と着丈用のサイズ(X-SHORT, SHORT, REGULAR, LONG)がある。身長・体重のサイズ感はwaiperが参考になる。

年代別の特徴

1st

1963~1964年に製造された1stは、エポーレット、ウエストにはアジャスターが付く。ポケットのボタンが表に出る「剥き出しボタン」仕様。フロントボタンは6つ。ボタンは艶ありのボタン。前立て裏にはガスフラップが内蔵。生地はコットンポプリン。襟首部にハンガーループあり。下側のポケットの底にドレンホールあり。縫製はダブルステッチ。(*1, *2)

2nd
1965~1966年に製造された2ndは、エポーレット、ウエストにはアジャスターが付く。ポケットのボタンが表に出ない仕様。兵士より剥き出しボタンがひっかかりによって外れるとの不平から仕様変更がなされたと言われている。ボタンはBDU樹脂ボタンで初期・中期の短期間のみ艶ありのボタン。フロントボタンは5つ。ガスフラップは廃止。生地はコットンポプリン。襟首部にハンガーループあり。下側のポケットの底にドレンホールあり。縫製はダブルステッチ。(*3)

3rd
1967~1968年に製造された3rdは、エポーレットが付き、ウエストにはアジャスターが付かない。ポケットのボタンが表に出ない仕様。フロントボタンは5つ。ボタンは艶ありのボタン。バックヨークが追加。生地はコットンポプリン。4thよりリップストップが使用されることにより、3rd以前の生地はノンリップと呼ばれる。襟首部にハンガーループあり。縫製はダブルステッチ。(*4)

4th
1968~1969年に製造された4thは、エポーレット、ウエストにはアジャスターが付かない。ポケットのボタンが表に出ない仕様。フロントボタンは5つ。ボタンはマットボタン。バックヨークあり。生地はリップストップ。肩のステッチがダブルステッチから内縫いに変更となっている。下側のポケットの底にドレンホールあり。縫製はほとんどがインターロック。(*5, *6, *7, *7-1)

5th
1969~1970年に製造された5thは、エポーレット、ウエストにはアジャスターが付かない。ポケットのボタンが表に出ない仕様。フロントボタンは5つ。生地はリップストップ。袖先のガゼット（三角マチ）が5thより廃止。下側のポケットの底にドレンホールあり。縫製はインターロック。(*8, *8-1)

コーディネート例

• waiper
• uni.roni
• alessandrosquarzi

その他

• 1stと4thのウエスト部分のポケット裏にあるラベルは、前者がコントラクトラベル、アイデンティファイラベルの2つのラベルに対して、後者はそれらが統合されて1つになっている。(*9)

参考

*1 Feeet, 1stのディテール
*2 Contrado, コットンポプリンについて
*3 Mash, 9枚目の画像でガスフラップの省略を確認できる。ボタンの画像もこちらにある。
*4 ARCH, 4枚目の画像でバックヨークが確認できる
*5 United Athle, リップストップ
*6 古着屋HamburgCafe, 4thのディテール
*7 昭和最終世代, 巻き縫いがダブルステッチかの記載中の画像に巻き縫いとダブルステッチを比較できる画像がある。
*7-1 parkashell, 6枚目の写真でマットボタンと艶ありのボタンの違いがわかる。
*8 DUFF, 三角マチがないことを8枚目で確認できる
*8-1 furugiyaloki, 5thにドレンホールが存在することが3枚目の画像からわかる。7枚目の画像からは縫製がインターロックであることがわかる。
*9 parkashell, ラベルについて10枚目で確認できる。