00 Knowledge
片面タブ
片面タブの価格情報
現在、価格情報はありません
501xxのボーイズ・ユースモデル503BXXは、片面タブモデルである。このモデルは、ボタンフライの比翼の下側が切りっぱなしになっている。この特徴から、1946年から1947年頃、第二次世界戦後直後に製造されたと推測される。大戦期の人材不足の影響でリーバイスは経験の少ない縫製工を雇用し、その結果、大戦モデルの縫製には雑さや荒々しさが見られる。紹介される503BXXも、アーキュエイトステッチが雑な点など、戦後まもなくの低い縫製技術を反映している。
ステッチはすべてイエローステッチで、サイドステッチが長いのは片面タブ初期の特徴である。レングスがやや長めのため細く見えるが、実際は太めで裾までまっすぐに落ちるストレートシルエットである。
バックポケットの形は正方形に近く、2本針のミシンでのアーキュエイトステッチの縫製は大戦後に始まったものだが、当初は不慣れだったため、ステッチの形が乱れている。赤タブには"LEVI'S"の刺繍が表面にだけ入った片面タブが特徴である。
ベルトループ（センター）は幅1.4cmの太めである。隠しリベットは銅メッキの鉄製で、番号の刻印はない。トップボタンはメッキされた鉄製で、全体的にフラットながら中心部分だけが少し膨らんでいる。フライボタンはメッキされた鉄製で、レモンイエローのサビ止めが残っている。ドーム型のトップボタン裏には刻印がない。リベットは磁石の反応がない銅製で、"O"の字が大文字で文字が中央に寄っている。リベット裏には"L.S.&CO S.F."の文字が刻印されている。
サイドステッチは約20cmと非常に長い。コインポケットには耳の部分が使われ、生地は縦使いで、向こう布は横使いである。アウトシーム・セルビッジは、大戦モデルで見られる雑なものではなく、普通に処理されている。股部分の比翼裏は大戦モデルと同じように切りっぱなしで処理されている。
参考資料
