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519XX
519XXって何?
519XXは1951年に生産が始まったリーバイスのGジャンで、1stタイプ(506XX)というデザインを採用している。このGジャンの特徴は、内側がブランケットライナー仕様になっていること。1952年には2ndタイプとして507XX、517XX(ブランケットライナー付き)が生産が始まったため、519XXの生産期間は短く、希少価値が高いアイテムである。
生産された年代
519XXは1951年から生産が開始された。しかし、1952年に新たなモデルの導入によって、生産期間が短く終わった。
生産背景
リーバイスがブランケットライナー付きのGジャンを市場に投入したのは比較的遅かったよとされる。例えば、Leeのストームライダー(101LJ)は1930年代から存在しており、リーバイスがブランケットライナー付きGジャンを導入した背景には、競合他社への対抗策や市場ニーズへの応答があったのではないかと推察される。
代表的なディテール
- ブランケットライナー仕様
- 赤タブの片面刺繍
- ボタン裏のドーム状デザイン
ディテール
- フラップ裏にライトオンス生地が使われている。
- ボタン裏は1940年代からリーバイスの伝統で、ドーム状になっている。
- リベットには無刻印のものが使われ、Tバック(splitback)デザインが特定サイズで見られる。
袖口のデザインとその歴史
Gジャンの袖口、特に506XX(1st)の袖口デザインは、シャツの袖口(カフス)から来ていると考えられる。18世紀頃には、装飾的な目的と着脱の容易さのために袖口が開くデザインが見られた。このデザインは主にシャツで見られ、その後コートにも採用された。ワークウェアとしてのGジャンでは、動きやすさを重視して、シャツの袖口デザインを継承した可能性が高いとされる。
トリプルプリーツブラウスからの進化
トリプルプリーツブラウスは、Gジャンの原型となるアイテムで、袖が1枚袖であり、剣ボロを使用せずに袖口まで一気に縫い上げる特徴があった。このデザインは、ワークウェアとしての生産効率を高めるための工夫だったと思われる。506XXへの進化においても、この袖口のデザインは1952年まで変わらなかったと思われる。この変更の遅れは、生産工程の合理化や新しい工場の設立時期と関連していると推察される。
ブランケットライナーと元になっているモデル
519XXは、506XXのブランケットライナー付きモデルとして1950年ごろに登場した。507XX(セカンド)のブランケットライナー付きモデルとして1953年ごろに登場した517XXや、1961年ごろに登場した557XX(サード)のブランケットライナー付きモデル558XX、559XXと並び、リーバイスのGジャンにおけるブランケットライナーの伝統を形成している。
このように、519XXはリーバイスにおけるブランケットライナー付きGジャンの貴重な一部であり、そのディテールや生産背景は、ヴィンテージアイテムとしての価値をさらに高めるものであると言える。
参考
- Hands on Jeans.リーバイス519XX(506XXの裏ブランケット付き)1951~52年製 戦後モデル, (参照 2024-03-21).
- TCB jeans.LEVIS 50’s 519XX, (参照 2024-03-21).
- note.LEVI'S 1st Gジャンの袖に疑問を持ったことないですか?留めにくいって^^, (参照 2024-03-21).
- Vintage Mushroom.LEVI'S 519XX DENIM JACKET, (参照 2024-03-21).
- CAPRI Kyoto.1940's LEVIS(リーバイス) “ 519xx ” 1st JK / “ Tセパレート ”, (参照 2024-03-21).
- Foremost.LEVI’S 1st MODEL 519XX T-BACK, (参照 2024-03-21).
- FashionSnap.市場価値700万円超え T-Backの「ファースト」 Levis 506XXE size46 | splitback(T-Back)1942s, (参照 2024-03-21).
- Hands on Jeans.ボタン裏ドーム状のツープロング加工に成功! 私物Gジャンをカスタマイズしてみました。最後に工賃の案内。, (参照 2024-03-21).
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