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概要 

M-45 Field Parkaは、1940年代後半にアメリカ陸軍で採用されたオーバーコート型の防寒アウター。いわゆる「M-47」と呼ばれるモデルの前身とされており、どちらも正式名称は「Overcoat, Parka Type」と記録されている。区別は主に仕様の違いに基づいてなされている。 

1940年代後半という年代には、茶系の植毛パイルを使用したフードなしライナーが付属するモデルが確認されており、この仕様が「M-45」として区別されるひとつの基準となっている。M-47と比較すると生産数が少なく、ヴィンテージ市場では高い希少性を持つ。 

ディテール 

  • シェル素材:高密度コットンを使用した平織りのファブリック。風を通しにくく、アウトドアや極寒地での使用に適した仕様 
  • フロント開閉:CONMAR製などのアルミジッパーが使われていた例があり、比翼で隠れる構造 
  • ライナー構造: 茶系のチント植毛パイルが主に使用されていたとされる。ライナーにはフードが付かず、シェルの内側に直接フード裏のパイルが設けられているタイプが確認されている 
  • 袖口:ウールニットリブが付き、スナップボタン(ドットボタン)によってシェルに着脱可能 
  • ポケット:大型のフラップポケットがフロントに配置され、寒冷地での収納性を確保 
  • シルエット:オーバーコート設計のため、全体的にゆとりのあるシルエット 
  • その他仕様:一部モデルではウエストにベルトループが備えられ、調整可能な構造も見られる 

注意点:M-45とM-47の明確な名称区分は当時存在しておらず、後年の比較・観察により便宜的に分類されている。現在流通している個体には年代差や生産ロットによる仕様の違いが見られるため、すべての特徴が共通するわけではない。  

このような背景を持つM-45は、戦後直後の機能性と素材選定の過渡期を象徴するアイテムとして、ミリタリーウェアの中でもコレクタブルな存在とされている。 

参考

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