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【J.C.Penny】【ブランドの歴史】J.C.Penneyって何?
J.C.Penneyって何?
J.C.ペニーは、アメリカ合衆国の大手小売業者であり、1902年に創業された。初めは「ゴールデンルールストア」として知られ、後に創業者の名前を取って「J.C.ペニー・カンパニー」と改称される。店舗販売を主体とし、その後プライベートブランド商品の販売にも力を入れてきた。J.C.ペニーは1928年に1000店舗を突破したチェーンストアという小売り運営形態のパイオニアであった。
創業契機
1875年、ミズーリ州ハミルトンにてジェームス・キャッシュ・ペニーが誕生する。1898年、彼は「ゴールデンルール」チェーンストアで働き始め、1902年には共同経営者のジョンソンとトーマス・キャラハンの提案を受けて、ワイオミング州ケメラーに自身の店を開店する。1907年には、ゴールデンルールストアの全権利を買い取り、急速な成長を遂げる。この出会いが後のJ.C.ペニーの成立に大きく寄与した。もともとは非食品の雑貨ストアからスタートし、ショッピングモールが誕生した頃には核としての大型フォーマットを開発し、1963年にオープンさせた。これがゼネラル・マーチャンダイズ・ストア(GMS)と呼ばれた。
成長
創業後、J.C.ペニーは店舗数を増やし続ける。1917年には経営権をアール・コーダー・サムズに譲り、自らは会長職に退く。1920年頃には120店舗から297店舗に拡大しており、その後も成長を続けていく。
通信販売への進出
1962年、プライベートブランドとしては遅咲きながらも通信販売を開始し、新たな販売手法を取り入れる。
今日に至るまで
70年代からディスカウントストアが勃興し、GMSから雑貨が奪われて衣料中心へとシフトしはじめたのが1983年のことである。ここから百貨店業態に乗り換え始めたが、ザ・リミテッドやギャップといった衣料専門店チェーンが急速に力をつけ、衣料品でも新興勢力に勝てずに今日に至るというストーリーである。2020年5月、J.C.ペニーは米テキサス州の破産裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請した。この間に多くの経営者が携わってきているが、変革を達成できなかった。経営破綻の直接的な要因としては、ネット通販や大型ディスカウントストアの台頭、新型コロナウイルスの感染拡大による店舗の一斉休業が挙げられる。破産宣言の時点ですでにDIPファイナンスを調達し、846店舗を約30%減らして604店舗に縮小する計画であることが明らかにされている。
時系列
- 1922年: PAYDAY、BIGMAC、NATION-WIDE WORKSUITブランドの商標出願。
- 1927年: TOWNCRAFT、FOREMOSTブランドの商標出願。
- 1932年: OXHIDEブランドの商標出願。
- 1946年: Ranchcraftブランドの商標出願。
- 1934年: BIGMACブランドを通じて、サンフォライズ加工オーバーオールを世界初販売。
- 1983年: ディスカウントストアの勃興により、GMSから雑貨が奪われて衣料中心へとシフト。
- 2020年5月: 米テキサス州の破産裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請。
参考
- e-workers.J.C.Penney, (参照 2024-03-17).
- コトバンク.JCペニー, (参照 2024-03-17).
WWD JAPAN.破綻したJ.C.ペニーの長い苦闘の歴史 鈴木敏仁のUSレポート, (参照 2024-03-17).