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25.03.22

【Lee】【ブランドの歴史】Leeって何?

【Lee】【ブランドの歴史】Leeって何?

Leeって何?

Lee(リー)は、1911年頃に誕生したアメリカの老舗デニムブランド。1889年にヘンリー・デヴィッド・リーによって設立されたエイチ・ディー・リー・カンパニーが前身で、初期は食品と生活雑貨の卸売業からスタートし、1911年に自社工場でのデニムウェア製造によって、ブランドとしての地位を確立した。この時期に製造されたダンガリーズが後のリー・ライダースの原型となる。

創業契機

創業契機は、ヘンリー・デヴィッド・リーが運営するエイチ・ディー・リー・カンパニーが、ワークウェアとしてのデニムウェアの仕入れを開始したことにある。自社工場で本格的な製造を始め、デニムブランド「Lee」が誕生した。第一次世界大戦では、米軍のオフィシャルユニフォームに採用され、アメリカを代表するワークウェアブランドへと発展した。

成長

Leeの成長は、1924年に発売された5ポケットのデニムウェア「カウボーイパンツ」によって加速された。これはLeeの定番アイテムである「101」シリーズのルーツとなり、アメリカの著名俳優ジェームズ・ディーンに愛用されたことで、さらなる認知度の向上を見せた。1949年には、レディス向けライン「レディ・リー・ライダース(Lady Lee RIDERS)」をスタートし、ブランドの多様化を図った。

日本では、1972年から繊維専門商社の堀越商会が販売を開始し、1983年からはリー・ジャパンが運営を行い、1986年にエドウインの子会社となったことで、輸入、販売に加え、Leeブランドの日本国内での生産を開始した。1987年以降、日本での商品開発・製造、販売はすべてエドウインへ移行した。

代表的なヴィンテージアイテム

101-Z


Image by acorn_vtg

Leeの101-Zは、カウボーイ向けに設計されたRIDERSシリーズの代表作。サドルを傷つけないリヴェット、便利なポケット、業界初のジッパーフロントフライを特徴とし、堅牢さと洗練されたシルエットでジェームス・ディーンにも愛された。デニムのファッション進化を象徴する傑作。

101-J

Image by acorn_vtg

Leeの101-Jデニムジャケットは、1931年にカウボーイ向けに誕生し、特に1940年代の進化で注目を集めた。滑らかな左綾デニム採用、シンチバックの排除、斜めポケット、サイドアジャスター装備の洗練デザインが特徴。カウボーイの過酷な作業に適応する機能性とヒロイックな演出で、都会の人々にも憧れを抱かせた。赤タグの50年代モデルは、機能と洗練が融合した歴史上類を見ないデザイン傑作。

91-J

Image by acorn_vtg

1928年に市場に登場したLeeの"Lot.91-J"は、鉄道労働者のために設計された。このジャケットは、懐中時計や時刻表を収納する専用ポケットと、耐久性に優れた11.5オンスのジェルトデニム、強固なトリプルステッチを特徴としている。汚れや火の粉にも耐える堅牢な作りで、鉄道関係者の正装として、またブルーカラー労働者全般に愛用された。1980年代までLeeの看板商品としてラインナップされ、1940年代のヴィンテージピースを忠実に再現したモデルが特に評価されている。

参考

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