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【Wrangler】【ブランドの歴史】Wranglerって何?
Wranglerって何?
Wranglerは、アメリカの歴史と深く結びついたヴィンテージブランドのひとつである。開拓時代のアメリカを象徴するフロンティアスピリットと、ワークウエアとしての頑丈さ、機能性を重視したデザインが特徴で、特にジーンズは世界中の多くの人々から愛され続けている。ブランドの起源は、20世紀初頭に設立されたハドソン・オーバーオールカンパニーに遡る。この会社は後にブルーベル社となり、1947年にWranglerブランドを立ち上げた。
創業契機
アメリカの開拓時代、西部への拡大はフロンティアスピリットの象徴とされ、この時代背景の中で幌馬車や大陸横断鉄道などの開発が進められた。この開拓者たちが生み出した産業の中で、農業、放牧、鍛冶屋、家具製造など、身体を資本にした産業が数多く誕生し、その中で労働衣料としてのワークウエアが欠かせないものとなった。ワークウエアには、耐久性と身体を守る機能性が求められ、時代と共に農場労働者や工場労働者、鉄道労働者向けに特化した衣類が開発されていった。これらの背景が、ラングラーの母体となるブルーベル社、そしてラングラー・ジーンズの創業契機となった。
創業者の出会い
ハドソン・オーバーオールカンパニーの設立は、創業者C.C.ハドソンが弟のホーマーとテネシー州を出発し、ノースカロライナ州グリーンズボロにたどり着いた1897年に遡る。C.C.ハドソンは地元のオーバーオール製造工場で働き始め、その閉鎖を機に独立を決意。1904年、彼らはハドソン・オーバーオール・カンパニーを設立し、ブルーベル社の基盤を築いた。
成長
1960年代にはブルーベル社は海外工場を設立し、ヨーロッパやカナダでの人気を博す。品質改良として1964年にはブロークンデニムを採用し、ラングラーのジーンズはカウボーイのためのデザインと耐久性で、全米プロ・ロデオ協会の公認ジーンズとしても認められた。映画「アーバン・カウボーイ」の成功や著名人の支持を受け、ラングラーはカウボーイのライフスタイルブランドとしての地位を確固たるものとした。
ブルーベルの拡大とラングラーの品質改良
1960年代以降、ブルーベルは品質向上と販売エリアの拡大を図り、ブロークンデニムの採用などによりラングラー・ジーンズの品質を改良。カウボーイのためのデザインやロデオでの機能性を考慮した製品開発を行い、カウボーイとラングラーの結びつきを強化していった。
時系列
- 1897年: C.C.ハドソンと弟のホーマーがテネシー州を出発し、ノースカロライナ州グリーンズボロに到着。
- 1904年: ハドソン・オーバーオール・カンパニーを設立。
- 1919年: 社名を「ブルーベル・オーバーオール・カンパニー」に変更し、自社工場を設立。
- 1947年: ブルーベル社がウエスタンウエアの製造に進出し、ラングラー・ブランドが誕生。
- 1950年: 初代デザイナーのロデオ・ベンが「ホパロング・キャシディ」の衣装デザインを手掛ける。
- 1960年代: ブルーベルは海外工場を設立し、ヨーロッパやカナダで人気を博す。
- 1964年: ラングラー・ジーンズに品質改良が施され、ブロークンデニムが採用される。
- 1974年: 全米プロ・ロデオ協会(PRCA)が、ラングラーのジーンズとシャツを支援するアナウンスを出す。
- 1975年: PRCAは13MWZを協会の公認ジーンズに指定。
- 1972年: ラングラーが日本に上陸し、日本のジーンズシーンにおいて重要なブランドとなる。
- 1980年代: ラングラー・ジーンズはカウボーイのライフスタイルブランドとしてのポジションを強固なものとしていく。
参考
- Wrangler.Wrangler HISTORY,(参照 2024-03-20)