01 Magazine

24.03.27

L.L.Beanって何?

L.L.Beanって何?

創業契機

創業者レオン・レオンウッド・ビーンはアウトドアマンで、当時、彼の最大の悩みは重く、水にも弱く、履き心地の悪いブーツであった。水をたっぷり吸ったブーツを見て、彼の頭に1つのアイデアが浮かぶ。それはゴムのボトムに革のアッパーを縫い付けるという大胆な発想で、それが「MAINE HUNTING SHOE(メイン・ハンティング・シュー)」である。レオン・レオンウッド・ビーンはこのMAINE HUNTING SHOEと共に1912年、L.L.Beanを創業することとなる。MAINE HUNTING SHOEはその後、数々のバリエーションができ、それらは「Bean Boots」と呼ばれ、100年以上のときを経た今も愛されるアイテムとなってゆく。

成長要因

カタログ販売の革新

L.L.Beanは1920年代からカタログ販売を行い、時代に先駆けた販売方法で全米に顧客基盤を拡大する。初のカタログは1912年に発行され、以降、幅広い製品を紹介しつつアメリカ全土にブランドを知らしめた。


製品の革新と拡充

1911年のビーン・ブーツの発明を皮切りに、L.L.Beanはアウトドア市場に革新的な製品を投入し続ける。1944年には、氷を運ぶためのバッグとして開発された「ビーンズ・アイス・キャリア」が、後にBoat and Tote Bagとして再登場し、アウトドアブランドのトートバッグのルーツとなる。


顧客サービスへの注力

24時間営業の導入や顧客満足度を重視したサービスは、L.L.Beanの成長要因として大きい。1951年には、ハンターたちがハンティングに出かける早朝にストアを訪れることが何度かあり、レオン・レオンウッド・ビーンはメイン州フリーポートのストアを365日24時間営業にし、「鍵は捨てました」と宣言する。


環境保護への取り組み

L.L.Beanは環境保護に情熱を注ぎ、CO2の排出を最小限に抑え、信頼できる素材と基準を守ることに取り組む。再生素材の使用やエネルギーと水の節約、ゴミの削減に貢献し、持続可能で責任ある製品の提供を目指す。たとえば、ベストセラーのマウンテン・クラシック・フリースには、ペットボトルから再生したポリエステル・フリースを使用し、2008年以来、4,000万本近い量のペットボトルゴミを削減できている。

時系列

  • 1911年: L.L.Beanがメイン・ハンティング・シューズを発明。
  • 1912年: 初の4ページのカタログを米国メイン州外のハンティング愛好家に発送。
  • 1917年: 仕事場を地下から、米国メイン州フリーポートのイン・ストリートに移転。
  • 1921年: アダム・ドナルド・マクミラン氏がビーン・ブーツで北極遠征。
  • 1934年: ベーブ・ルースがL.L.Beanにサイン入りの野球ボールを送る。
  • 1942年: 米国軍用のブーツと備品をデザイン。
  • 1967年: 創設者レオン・レオンウッド・ビーンが逝去。レオン・ゴーマン氏が社長に任命される。
  • 1976年: 米国でL.L.Bean独自の郵便番号を持つ。
  • 1981年: 売り上げが前年比41.8%増。
  • 1992年: 米国外初のL.L.Beanストアが東京にオープン。
  • 2000年: 米国メイン州フリーポートのリテイル・ストアを11610平方mに拡大。
  • 2002年: L.L.Bean創立90周年を迎える。

参考

  1. FashionTechNews. Bean BootsとBoat and Tote Bag、L.L.Beanの100年を超える歴史と名品を探る, (参照 2024-03-24).
  2. L.L.Bean. L.L.Beanの歴史, (参照 2024-03-24).
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