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片面タブ
現代デニムの完成系 解き放たれたヴィンテージの真髄
XXはExtra Exceed(エクストラ・エクシード)の略で「最高品質のデニム」の証。1947年から1952年に製造されたLevi’s 501XXは通称片面タブ、あるいは47モデルと呼ばれる。呼称にある通り赤タブの片側にしかLEVIS表記がない。さらに革パッチはマニア垂涎のディテール。洗濯により縮み硬化した様からビーフジャーキーとも呼ばれる。隠しリベットや後年の501XXと比較した際の極太ベルトループも特徴。
片面タブの判別
概要
製造された年代は、1947年~1952年。特徴的なディテールはバックポケット口の補強、フロントステッチ、ウエストステッチ、赤タブ、バックポケット裏ステッチ、アーキュエイトステッチ、パッチ、股カンヌキ(股部分のバータック(カンヌキ))、フライボタンの下地、サイドステッチに見られる。
バックポケット口の補強は隠しリベット。フロントステッチはVステッチ、ウエストステッチはシングルステッチ。赤タブは片面刺繍で、均等V。バックポケット裏ステッチはシングルステッチ 。Denim Archives(2018/09)によれば、アーキュエイトステッチは戦後に入ってからは2本針のミシンにより縫われるようになった。これにより2本線の間隔は完全に均等となっている。そしてアーキュエイトステッチの真ん中ではステッチがクロス。弧の一番高いところと一番低いところのちょうど中間ぐらいのところにステッチの始点があり、やや深めに弧が落ちている。左右の弧の大きさは、ほぼ同じぐらい。アーキュエイトステッチはイエロー、ポケット周りはオレンジステッチ。なお、ある個体においては片面タブでも、アーキュエイトオレンジのスパン糸利用が確認されている(MUSHROOM ITEM No. b-0799)。アーキュエイトステッチのピッチ幅は、3mm程度。パッチは革パッチでLotに501XXの表記あり。ギャラ入りであるためEvery Garment Guaranteedの表記もある。股カンヌキは存在しない。フライボタンの下地はフラット。サイドステッチは20~22cm程度と短め。