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先染め

ありそうで、どこにもない。その理由は、「先」に染めた糸にある

先染め
アパレル業界での「先染め」は、生地を織る前に糸を染める工程を指す。リーバイスのブラックデニムは初期モデル(裏地が薄いグレー)も後期モデル(裏地も黒)も織る前に糸を染めているため、技術的にはどちらも先染めに分類される。ただし古着市場では、初期モデルを「先染め」、後期モデルを「後染め」と呼ぶのが一般的となっている。先染めは全体的に均一な退色が生じ、綺麗にグレーへと変化していく。まばらな「縦落ち」は比較的穏やか。

先染めの判別

先染めの価格情報

平均価格

29,853円

最低価格

13,200円

最高価格

52,800円

概要

リーバイス501には、インディゴ染めの定番モデルに加え、ブラックデニムのバリエーションが存在する。近年、特に「先染め」と呼ばれる初期モデルが注目を集めている。

染色工程における先染めと後染め

アパレル業界では、生地を織る前の段階で糸を染めることを先染め、織った後の生地を染めることを後染めと呼ぶのが一般的 。しかし、リーバイスのブラックデニムにおいては、「先染め」も「後染め」も、生地を織る前に糸を染めているため、正式にはどちらも「先染め」に分類される 。通称としての「先染め」と「後染め」の主な違いは、前者がヨコ糸(横方向に通す糸)に白糸を使っているのに対し、後者はヨコ糸にも黒糸を使っているという点。この違いにより、生地の裏側が薄いグレーに見えるのが通称「先染め」の特徴。


Image by hands.on.jeans

ブラックデニムのルーツと隆盛

リーバイス本社保管の資料によると1903年のカタログにはすでに「Black Denim」のラインアップが記載されている。比較的早い時期からブラックデニムが存在していたことがわかる。一方、ファッション的な文脈で捉えると、1980年代の黒い501の登場をもってブラックデニムが広く普及したと一般的に考えられている。

製造時期と国

近年ユーザーから認識されている「先染め」のブラック501は、1980年代から製造されたと考えられている。一説では、リーバイスの「赤耳」モデルの生産終了時期である1986年頃から登場したとも。複数のブラックデニムを見てきた経験に基づく情報として、1990年代のアメリカ製の物が多いという指摘もある。


653はアメリカ製。旧16工場のミシシッピ州、Lucky Star社(外注会社)による製造。
Image & source by hands-on

リーバイスの数多くのデニムモデルの中で、通称「先染め」ブラックの生産期間は比較的短く、希少性の高いアイテムとして認識されている。ただし、ブラックデニムに関する情報は未だ不確かな点も存在し、正確な製造期間や製造国を断定するには至らない側面もある。

後染めとの違い:その差異を徹底解剖

リーバイスのブラックデニムは、通称「先染め」と「後染め」の二種類に大別されるが、両者の違いは糸の色構成と裏地の外観に加えて、色落ち(経年変化)の仕方に顕著に現れる。

糸の色と裏地の外観

  • 先染め:縦糸は黒、横糸は白。 裏地は薄いグレー。
  • 後染め:縦糸、横糸ともに黒色の染料、裏地は表地と同程度に黒い。

色落ち(経年変化)

  • 先染め:着用と洗濯により、全体的に均一な退色が生じ、綺麗にグレーへと変化していく。まばらな「縦落ち」は比較的穏やか。
  • 後染め:色味は、黒が褪色していくものの、先染めのような均一なグレーになりにくい傾向がある。1980〜90年代の通称「後染め」には「サルファブラック(硫化染料)」が用いられ、独特の色落ちを生む要因の一つとされている。

先染め501の魅力

通称「先染め」ブラック501の最大の魅力は、その独特のグレーの色落ちにある。これは通称先染め特有の経年変化であり、通称後染めでは得難い風合い。また、比較的短い製造期間であることから、希少価値が高く、ヴィンテージアイテムとしての注目度も高まっている。

1980年代後半から1990年代前半の時代背景も、通称「先染め」ブラック501の魅力を形成する要素の一つと言われる。1991年頃に流行した「デルカジ」スタイルでは、程良く色褪せたブラックの501が定番として用いられた。現代においても、そのモノトーンの特性から多様なスタイルに適合しやすく、Y2Kファッションのリバイバルと共に再評価が進んでいる。

参考

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