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後染め
時代を彩る、武骨な黒の魅力

後染めの判別
後染めの価格情報
平均価格
18,322円
最低価格
10,780円
最高価格
30,800円
概要
リーバイス501には、インディゴ染めの定番モデルに加え、ブラックデニムのバリエーションが存在する。近年「先染め」の人気の高まりに追随して「後染め」と呼ばれる後期モデルも注目を集めている。
染色工程における先染めと後染め
アパレル業界では、生地を織る前の段階で糸を染めることを先染め、織った後の生地を染めることを後染めと呼ぶのが一般的 。しかし、リーバイスのブラックデニムにおいては、「先染め」も「後染め」も、生地を織る前に糸を染めているため、正式にはどちらも「先染め」に分類される 。通称としての「先染め」と「後染め」の主な違いは、前者がヨコ糸(横方向に通す糸)に白糸を使っているのに対し、後者はヨコ糸にも黒糸を使っているという点。この違いにより、生地の裏側が黒く見えるのが通称「後染め」の特徴。
ブラックデニムのルーツと隆盛
リーバイスの歴史を紐解くと、1903年のカタログには既に「Black Denim」のラインアップが存在していたことがわかる。意外にも早くからブラックデニムは存在していたのだ。一方、ファッション的な文脈で捉えると、1980年代の黒い501の登場をもってブラックデニムが広く普及したと一般的に考えられている。
製造時期と国
近年ユーザーから認識されている「先染め」のブラック501は、1980年代から製造されたと考えられている。一説では、リーバイスの「赤耳」モデルの生産終了時期である1986年頃から登場したとも。複数のブラックデニムを見てきた経験に基づく情報として、1990年代のアメリカ製の物が多いという指摘もある。
先染めとの違い:その差異を徹底解剖
リーバイスのブラックデニムは、通称「先染め」と「後染め」の二種類に大別されるが、両者の違いは糸の色構成と裏地の外観に加えて、色落ち(経年変化)の仕方に顕著に現れる。
糸の色と裏地の外観
- 先染め:縦糸は黒、横糸は白。 裏地は薄いグレー。
- 後染め:縦糸、横糸ともに黒色の染料、裏地は表地と同程度に黒い。
色落ち(経年変化)
- 先染め:着用と洗濯により、全体的に均一な退色が生じ、綺麗にグレーへと変化していく。まばらな「縦落ち」は比較的穏やか。
- 後染め:色味は、黒が褪色していくものの、先染めのような均一なグレーになりにくい傾向がある。1980〜90年代の通称「後染め」には「サルファブラック(硫化染料)」が用いられ、独特の色落ちを生む要因の一つとされている。
後染め501の魅力
通称「後染め」ブラック501の最大の魅力は、なんと言ってもそのドラマチックな色落ちにある。日々の着用による摩擦や洗濯によって、持ち主のライフスタイルが刻み込まれ、唯一無二の表情へと育っていく過程は、デニムならではの醍醐味 。特に、くっきりと浮かび上がる「ヒゲ」や「ハチノス」は、長年愛用した証とも言える。
1980年代後半から1990年代前半という時代背景も、「後染め」ブラック501がファッションアイテムとして広く支持された要因の一つだろう。当時のストリートファッションに欠かせないアイテムとして、その無骨でクールな佇まいが多くの若者を魅了したに違いない。そして現代、ヴィンテージアイテムとしての価値が再評価され、再び熱い視線が注がれている。
参考
- サムネ Image by vintage_heads
- 先染め