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後染め

時代を彩る、武骨な黒の魅力

リーバイス501の通称「後染め」ブラックデニムは、先染めとは一線を画すその佇まいは、履き込むほどにメリハリのある色落ちを見せ、ヴィンテージとも言える風格を漂わせる。独特の退色を生む「サルファブラック(硫化染料)」が用いられており、その色落ちのダイナミズムで多くのデニムラバーを虜にしてきた。

後染めの判別

後染めの価格情報

平均価格

16,946円

最低価格

8,690円

最高価格

30,800円

概要

黒一色に染め上げられたリーバイス501の通称「後染め」ブラックデニム。先染めとは一線を画すその佇まいは、履き込むほどにメリハリのある色落ちを見せ、ヴィンテージとも言える風格を漂わせる。特に1980〜90年代に製造されたこのモデルには、独特の退色を生む「サルファブラック(硫化染料)」が用いられている。リーバイス501といえば、インディゴ染めの定番モデルが広く知られている。しかし、その傍らで独自の魅力を放つのがブラックデニムの存在だ。中でも、通称「後染め」と呼ばれるモデルは、その色落ちのダイナミズムで多くのデニムラバーを虜にしてきた。

リーバイスブラックにおける先染めと後染め

アパレル業界では一般的な定義として、糸を先に染めてから織るのが先染め、生地を織ってから染めるのが後染めとされる。しかし、リーバイスのブラックデニムにおいては、通称「先染め」も「後染め」も、実は生地を織る前に糸を染めている。では、何が違うのか?通称「後染め」の最大の特徴は、縦糸だけでなくヨコ糸にも黒糸を使用している点にある。これにより、生地の裏側までしっかりと黒く染まっているのが特徴。

ブラックデニムのルーツと隆盛

リーバイスの歴史を紐解くと、1903年のカタログには既に「Black Denim」のラインアップが存在していたことがわかる。意外にも早くからブラックデニムは存在していたのだ。しかし、ファッションシーンにおいてその存在感を増したのは1980年代後半からと言われている。

後染め501の足跡:製造時期と国

数々のブラックデニムに触れてきた専門家によれば、通称「後染め」の501には1990年代のアメリカ製が多いという。もっとも、ブラックデニムに関する情報は未だ曖昧な部分も多く、正確な製造期間や国を断定するには至らないのが現状。

後染めとの違い:その差異を徹底解剖

リーバイスのブラックデニムは、通称「先染め」と「後染め」の二種類に大別されるが、両者の違いは糸の色構成と裏地の外観に加えて、色落ち(経年変化)の仕方に顕著に現れる。

糸の色と裏地の外観

  • 先染め:縦糸は黒、横糸は白。 裏地は薄いグレー。
  • 後染め:縦糸、横糸ともに黒色の染料、裏地は表地と同程度に黒い。

色落ち(経年変化)

  • 先染め:着用と洗濯により、全体的に均一な退色が生じ、綺麗にグレーへと変化していく。まばらな「縦落ち」は比較的穏やか。
  • 後染め(通称):ヴィンテージデニム特有のメリハリのある色落ちを示す。股の「ヒゲ」や膝裏の「ハチノス」といったアタリが出やすく、立体的な経年変化が見られる。色味は、黒が褪色していくものの、先染めのような均一なグレーになりにくい傾向がある。1980〜90年代の通称「後染め」には「サルファブラック(硫化染料)」が用いられ、独特の色落ちを生む要因の一つとされている。ただし、通称「後染め」の中にも、製品染めのように色落ちしにくいものも存在する。

後染め501の魅力

通称「後染め」ブラック501の最大の魅力は、なんと言ってもそのドラマチックな色落ちにある。日々の着用による摩擦や洗濯によって、持ち主のライフスタイルが刻み込まれ、唯一無二の表情へと育っていく過程は、デニムならではの醍醐味 。特に、くっきりと浮かび上がる「ヒゲ」や「ハチノス」は、長年愛用した証とも言える。

1980年代後半から1990年代前半という時代背景も、「後染め」ブラック501がファッションアイテムとして広く支持された要因の一つだろう。当時のストリートファッションに欠かせないアイテムとして、その無骨でクールな佇まいが多くの若者を魅了したに違いない。そして現代、ヴィンテージアイテムとしての価値が再評価され、再び熱い視線が注がれている。

66前期モデルとの関連

1974年〜1977年に製造されたリーバイス501「66前期」モデルは、天然インディゴ染料による独特の「縦落ち」が特徴のモデルとして知られている。一方、1980年代後半以降に登場する通称「後染め」ブラックデニムは、染料や染色方法が異なるため、「66前期」のような明確な縦落ちではなく、メリハリのあるアタリ感が特徴となる。

参考

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