01 Magazine

24.03.16

Levi's用語一覧

Levi's用語一覧

【赤タブ】

Levi'sのロゴが書かれている赤い垂れ飾り。1936年に初採用された。デニムだと右バックポケットに、デニムジャケットだと左フラップポケットに付いている。

【赤耳】

サイドシーム を折り返した際の赤いステッチのこと。生地の端の解れ(ほつれ)を防止するために存在している。同義語としてセルビッチがある。また、赤耳というLevi'sのモデルも存在しており、1982年~1985年にかけて製造された。1986年以降は赤耳の仕様はなくなる。赤耳 以前のモデルがヴィンテージデニムであると呼ばれるほど、赤耳は重要なディテール。

【後染め】

1980s後半から2000s前半にかけて生産されたLevi'sのブラックデニムのモデル名。後染めに対して先染めもある。先染めと後染めの違いは、糸の段階で黒色に染めるか否か。先染めは糸の段階で染められ、後染めはデニムが織られた後に染められる。後染めは黒っぽさを残したまま色落ちしていく。一方で先染めは全体的に色落ちしてグレーっぽい色目に変色していく。

【アーキュエイトステッチ】

Levi'sのデニムのバックポケット裏の弧を描くようなステッチのこと。商標登録されている。年代毎に形状が異なる。

【内タグ(リーバイス)】

リーバイスのデニムの内側に付けられているタグ。このタグから製造年月・工場番号の判別ができる。11 2 524という表記は1982年11月524工場で生産されたという意味になる。

【オフセット】

裏側のベルトループが中心からずれている仕様のこと。

【オレンジタブ】

リーバイス オレンジタブは、1960~70年代にかけて登場した若者向けライン。1969年に誕生し、1960年代のカウンターカルチャーの盛り上がりを受けて発売された。

【オンセット】

裏側のベルトループが中心からずれていない仕様のこと。

【カイハラデニム】

世界が認めるメイドインジャパンのデニム。カイハラとは 広島県福山市に本社を構える企業であるが、1970年に絣(かすり)製造からデニム生地製造に転換した。その3年後の1973年から、カイハラはリーバイスのデニム生地の製造を開始。コーンミルズ社のアメリカ工場閉鎖に伴い、リーバイス社のアイコンである501の一部のデニム生地のサプライヤーとなった。

【隠しリベット】

ジーンズのバックポケット口の補強のために、裏側に隠して付けられているリベットのこと。リーバイス社は1937年ごろにこの仕様を発表し、1966年ごろまで採用。501XXの特徴の一つとなっている。Leeが1930年代にリベットに代わるパータック仕様のジーンズを発表したことがきっかけ。

【片面タブ】

片面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。

【紙パッチ】

リーバイスのデニム、デニムジャケットに付属している紙のパッチ。

【革パッチ】

リーバイスのアイテムに付与される革のパッチ。洗われることで革パッチは硬化してしまうため、革パッチが残っている個体は非常に少ない

革パッチは1955年までの仕様。53モデルを最後に姿を消す。同義語として、レザーパッチ,ビーフジャーキーなどとも呼ばれる。

【極東リーバイス】

リーバイスは北米を中心に多数の生産工場を保有していたが、1960年代以降は米国以外にも工場を展開していった。中でも東アジア地域(中国の香港、フィリピンなど)の工場で作られた製品を「極東リーバイス」と呼ぶ。香港工場は347、フィリピン工場は359の工場番号(ボタン裏刻印)が確認できる。

【均等V】

赤タブに記載されるブランド名のLEVISの「V」の文字の太さが均等である「V」のこと。BIG Eより前のモデルは全て均等V。

【ギャラ】

リーバイスのパッチに記載されているEvery Garment Guaranteed という表記のこと。品質を保証する、という意味がある。

【ギャラ入り】

ギャラ が入っているパッチ。

【ギャラ無し】

ギャラ が入っていないパッチ。

【月桂樹ボタン】

月桂樹の模様が入ったボタンのこと。元々は軍衣料で使用されていたが、第二次世界大戦中にアメリカで物資不足を理由に、衣料品は軍衣料と同じボタンを使用することが勧告された。Levi'sの大戦モデルでも使用されている。

【コーンミルズ社】

コーンミルズ社は、1891年に設立されたデニム製造会社。1895年にノースカロライナ州グリーンボロに最初の工場を建設し、1905年にはホワイトオークに工場を建設。 1915年にアモスケイグ社から、リーバイス社の生産のバトンを受け継ぎ、独占契約、長らくリーバイス社の生産と発展に貢献。1994年より始まったとされるアメリカ国内での繊維生産の落ち込みとともに、当社は倒産への一途を辿る。2017年の倒産の際は、アメリカ国内でも大きく取り上げられ、報道発表の翌日から世界中のアパレル関係者が動き出し一気に買占めが行われた。

【ゴールデンサイズ】

「黄金サイズ」のことで、一番最初に売り切れるサイズを指す。わかりやすくパンツであればウエスト32〜34、レングス31〜32がゴールデンサイズと呼ばれる。パンツ以外でもトップスやシューズでもこの表現が使われる。一般的に需要が高いサイズがそれに該当し、古着はサイズで値段が大きく変化する。ヴィンテージにおいては絶対数が決まっているため、相場にも顕著に現れる。

【ゴールデンハンドシェイク】

ゴールデンハンドシェイクとは、リーバイス社とノースカロライナ州の繊維メーカーであるコーンミルズ社が1915年に結んだ紳士協定のこと。この提携により、リーバイス社はコーンミルズ社のデニム生地を独占的に使用できるようになった。両社の提携関係は100年を超える。最高の生地を供給することを志したこの関係がベースにあり、リーバイスのデニム品質は維持されている。

【サイドシーム】

ジーンズをはじめとしたパンツの足のラインのこと。

【先染め】

リーバイスの先染めは、デニム製品に独自の特徴をもたらす。先染めでは、織り上げ前に染色され、均一な色が糸に浸透。後染めと異なり、染色された糸と白糸で織られた先染めデニムは、グレーに退色していくのが特徴。残る色味からは、薄いグレーに変化する様子を楽しむことができる。王道のリーバイス501のブルーデニムとはまた違った魅力を楽しめるブラックデニムはデニム愛好家を魅了する。

【サルファ】

染色に使用される合成染料で硫化染料のこと。リーバイス501のブラックデニム(先染め後染め)に使用される。

【縮率】

リジットから洗った際に縮む割合。リーバイスの66前期後期赤耳には、内タグに縮率が記載されており、そのパーセンテージが判別の手掛かりとなる。8%なら66前期後期、10%なら赤耳

【シングルステッチ】

裾をカットして三つ折りにして真っ直ぐ縫われたステッチ。Single Stichiの略でSSとも呼ばれる。66前期以前のモデルのバックポケット裏ステッチは全てシングルステッチ。

【ステッチ】

織物や編み物、刺繍などの「針り目」のこと。

【small e】

赤タブに記載されるブランド名のLevi'sの大文字の「e」のこと。

【スレーキ】

スレーキとは平織や綾織で織った生地。ポケットやパンツの裏に使用される生地。1970年代製のLevi'sのデニム(517など)には、スレーキにスタンプが施されていることがある。

【ズレカン】

Levi'sのフロント部分の股カンヌキがずれた位置にあること。このディテールで1967年ごろの個体であると推定できる。

【タイプ物】

Levi'sのモデル名。パッチにA、S、F、Iのいずれかの文字が印字されているモデルを指す。501のタイプ物が有名であるが、502、505にもまたタイプ物が存在する。

【ダブルネーム】

Levi'sのパッチに二つのロット番号が記載されているモデルのこと。 501XX(501-0117)501ZXX(502-0117)551ZXX(505-0217)557XX(70505-0217)で確認されている。

【チェーンステッチ】

鎖状のステッチ。チェーンとも呼ばれる。Levi'sにおいてはバックポケット裏がチェーンステッチかシングルステッチかで66前期なのか66後期なのかを判別することができる。

【デッドストック】

デッドストックとは、倉庫などで未使用、新品の状態で長期保管された在庫品のことである。本来は売れ残り、長期放置されていた在庫品

の意味であり、dead(死んだ)とstock(在庫)を組み合わせた言葉だが、オリジナルのまま保管されていた未使用のヴィンテージ品のことを

呼ぶ時にも使われる。ヴィンテージにおける最上級のコンディションであることからジーンズのみならず高値で取引される。

【ハチノス】

ジーンズの膝裏付近にできる皺、色落ちのことをハチノスと呼ぶ。その名前の通り、蜂の巣のような形状であることが由来となっている。長年着用されてできるこのシワは、歩き方や利き足の違いによって様々な表情で現れ、またブランドやモデルによっても違いを見せる。

【バータック(カンヌキ)】

棒状の補強縫製のこと。棒=バーのような形状であることから「バータック」と呼ばれる。日本では閂(カンヌキ)などの呼び名もある。オーバーオールなど、金属リベットがあまり使われないワークウェアなどでも多く用いられる。

【BIG E】

赤タブに記載されるブランド名のLEVISの大文字の「E」のこと。他には、1967年頃~1973年に生産されたモデルとしてBIG Eの意味もある。

【ビーフジャーキー】

革パッチ と同義語。

【不均等V】

赤タブに記載されるブランド名のLEVISの「V」の文字の太さが不均等である「V」のこと。

【フロントボタン】

フロントを閉めるための装置。リーバイスの501はフロントボタン、505はジッパーで閉める。リーバイスの501はウエストサイズによってボタンの数が異なる。W29以下は4個、W30~W40は5個、W42以上は6個である。

【Vステッチ】

Levi's501のトップボタン付近のステッチで、Vの形状をしているステッチのこと。501XXからBIG E前期までのディテールと言われている。

【PRE-SHRUNK】

防縮加工を意味する。

【ベルトループ】

デニムについているベルトを通す空間、またその空間を作る布。Levi'sのベルトループはオンセットかオフセット。これによってモデル判別が可能。

【右綾】

右上がりに織られているデニムを指す。 一般的にデニムは右綾で織られており 代表的なものはLevi's。左綾に比べ色落ちがハッキリとした 大胆なエイジングをする傾向にある。 それは糸の撚り(より)と逆方向に織り込むことで 生地の目が詰まることから伸びづらく、 生地の凹凸が維持 されるため。

【ユーロリーバイス】

生産国が米国であるヴィンテージ501の個体は数多く流通しているが、80sの欧州では、トルコ製やイギリス製、スペイン製などの501が流通。このような欧州で生産されたリーバイスをユーロリーバイスと呼ぶ。ユーロリーバイスでは、80s以降の個体でもヴィンテージに近い色落ちのものが多く見つかる。縦落ち個体などが散見される。真偽不明だが米国で使われなくなった染料を欧州では使用されためとも言われる。

【リジット】

デニムの洗っていない洗っていない状態を表す。

【リベット】

デニムついている金属製のパーツ。英語では「rivet」と書き、鋲(びょう)を意味する。リベットは生地の裏側から尖った金具を貫通させ、表側から飛び出た部分を金具で固定した構造になっている。ジーンズの破れやすいポケットや股の部分を補強するために誕生。

【両面タブ】

両面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。

【レザーパッチ】

革パッチ の同義語。

【レジスターマーク】

登録商標マーク。特定の国や地域において、その語句や記号がすでに商標登録されていることを知らせるためのマークのこと。Rを丸で囲んだ形状をしている。Levi'sのデニムにおいては、53モデルからレジスターマーク赤タブに付与される。1950年頃から確認される。



Magazine一覧に戻る