Leeの用語一覧

  • 【青耳】

    Leeのセルビッチデニムの特徴である青耳は、リーバイスの赤耳と対を成す。これはデニムの端にある、織り込まれた色の線であり、Leeとリーバイスの製品を区別する方法として知られている。

  • 【赤タグ】

    Leeのタグのことで、黒地に赤と黄色の文字が刺繍されていることから赤タグと呼ばれている。1936年から1960年代初期にかけて使用された。採用されたモデルはCOWBOY、101-B、101-Z、101-J。このタグはLeeのモデルの年代判定要素の1つ。歴史的には、ハウスマーク・白タグの次に古く、赤タグ以降は黒タグ(Lee)黄タグと変更。Lee COWBOY・RIDERSの赤タグの中では変遷があり、1936年から1938年にかけては、黄色の刺繍がオレンジに近く、斜めeで"UNION MADE"、"Sanforized"、"Shrunk"の表記。1938年から1950年後期にかけては、黄色の刺繍が金色に近く、"UNION MADE"、"Sanforized"の表記。なお1938年~1945年と1945年~1950年後期の赤タグの違いとして前者は斜めe、後者は水平e。101-Jにおいては、40sで赤センター、50sで赤タグ、60s初期で三角赤タグとなっている。(参考:redcloud Lee COWBOY & 101 JACKET)。

  • 【片ミミ】

    セルビッチが片側にのみあるデニム。特にLeeの101シリーズでよく見られる。

  • 【黄タグ】

    1970年代にLeeの101シリーズで使用されたタグ。この時期の製品判別に役立つ。

  • 【生成り】

    綿や麻など農作物の天然素材のありのままのことで、糸や生地は漂白や染色など、何も加えていない状態のもの(参考: 生地の森ブログ)。Leeの44-Jなどに使用されている。

  • 【キャントバステム】

    1851年に創業された後、1946年にLeeに吸収合併されたが、ブランド名だけは残された歴史を持つ。1889年頃にエローサー・ハイマン社が立ち上げたワークブランド。 オーバーオールを着た鶏(名前はルースター)がブランドアイコン。CAN'T BUST'EM(絶対に破れない)がキャッチコピー。

  • 【逆アーキュエイトステッチ】

    1943〜45年の大戦時期に、Leeのバックポケットに見られるディテール。Levi'sがアーキュエイトステッチの特許を43年に取得したことによる影響で、Leeがリリースした。(参考 JELADO 2022-12

  • 【黒タグ(Lee)】

    1950年代にLee 101シリーズに登場した黒字に刺繍されているタグ。ジャケット(101-J、220-J)とデニム(101-B、101-Z)でタグにバリエーションがある。ジャケットの場合は、60s初期に三角赤タグが登場し、その後継として三角黒タグが登場する。三角黒タグは一段目に"Lee"、二段目に"SANFORIZED"、三段目に"101 J <サイズ> REG."、四段目に"PATD-153438"の記載がある(参考:redcloud Lee COWBOY & 101 JACKET)。私のリーバイス(2016/10)によればPATD-153438は、101-Jのデザインの特許番号153438を表している。PATDは、Patentedの略。60s中期には、四角黒タグが登場する。70s初期に至るまで刺繍は変遷しており、年代判別の手掛かりとなる。デニムの場合は、50s後期から60s初期、1965~1970年、1970〜1972年で、こちらもまた刺繍が変遷しており、年代判別の手掛かりとなる(参考:redcloud Lee COWBOY & RIDERS TAG

  • 【ジェルトデニム】

    1925年にLeeが採用したワークウェア用のデニム素材。動きやすさと強度の高さを兼ね備えた特徴がある。織り密度の工夫により機能性と耐久性を高めたデニム。

  • ジッパーフライ
    【ジッパーフライ】

    ジッパーフライは比翼(隠しボタンやジッパーを覆う布)の中にジッパーがあるものを指す。1925年に開発されたジェルトデニムと組み合わせたオーバーオールがジッパーフライの始まりであり、Leeではこれが有名なWHIZITの起源となっている。Levi'sであれば502、505などがジッパーフライデニムとして有名。

  • 【STORMRIDER】

    Leeの耐久性の高いデニムジャケットで、裏地にブランケットを使用、カウボーイ用のブランケットデニムジャケットとして1933年に発売された。101-LJ STORM RIDER。1960年代からSTORMRIDERのタグが付く。保温性を確保するためのブランケットライニングとコーデュロイ地の襟が特徴。フロントのジグザグステッチ。バックストラップ廃止後に採用された腰部分のサイズ調整のためのアジャスターなども特徴。

    50年代~60年代初期のタグは、「UNION MADE(赤字)」、「Lee(黄字)」、「SANFORIZED DENIM(赤字)」、「SHRUNK LINING(赤字)」、「1101-LJ size ○○(赤字と黄字)」。101-LJには前のモデルに「1101-LJ」というものが存在し、それがストームライダーの原型とされている。ライニングにはカラフルなボーダー地が使用される(現行、復刻モデルは除く)。こちらは時代を重ねるごとに色味は落ち着き、ダークトーンになっていく。60年代初期~70年のタグは、「STORM RIDER」「UNION Lee MADE」右にはカウボーイ。その下に「SANFORIZED-SHRUNK LINING」、最下段にロットナンバーとサイズ。60年後期は、「Lee」ロゴの右横に「®、MR」表記が入り、最下段の枠内に「MADE IN U.S.A.」と表記される点が特徴。70~73年は、Leeの左右にあった「UNION MADE」とその下の「SANFORIZED-SHRUNK LINING」の記載は消え、代わりに最下部に「UNION MADE IN U.S.A.」が記載される。ライナーはかなりダークトーン。73~76年は、ロットナンバーやサイズ表記が消え、シンプルなデザインに。76~78年は刺繍ではなくプリントのタグ。78~80年代には、下部の表記が「MADE IN USA」のみに。80年前後から横じまだったライナーが縦じまに変わる。90年代は、タグのデザインこそ70~73年のもの。下記の表記が「MADE IN USA」から「T.M.REG.US.PAT.OFF」に変更。現行は、タグの最下部が「SANFORIZED」(ヴィンテージの知識をまとめて伝えるブログ, 2018/03)。


  • 【スレッドリベット】

    Leeがバックポケットに採用した縫製。金属による補強ではなく、縫製によるX型の補強。カウボーイパンツの特徴的なディテールであり、サドルを傷つけないための配慮から生まれた。

  • 【トゥウィッチラベル】

    防縮加工を施していないLeeのレザーパッチを指す。特に古いモデルで見られる特徴である。(参考画像, waiper, 2024/09)

  • 【斜めe】

    1940年代中頃までのLeeのタグに見られる特徴で、Leeの「e」が斜めになっていることから「転がりe」とも呼ばれる。(参考画像, hi-smile, 2024/09)

  • 【ハウスマーク】

    1910年代から40年代にかけて使用されたLeeのラベルデザイン。三角の家形をしており、その形状からこの名が付いた。(参考画像,古着屋HambergCafe,2024/09)

  • 【バディリー】

    1922年にLeeがリリースした販売促進用の人形。約30cmの人形は、様々なLeeのウェアのミニチュアを身につけ、1950年代まで販売促進に貢献した。(参考画像, トレジャーファクトリー, 2024/09)

  • 【左綾】

    デニムの織り方の一種で、LeeやWranglerに見られる。糸の撚り方向と同じ方向で織られ、柔らかくフラットな生地面が特徴。着心地がソフトである。(参考画像, JEANS SOMMELIER, 2024/09)

  • 【ヘアオンハイド】

    1926年にLeeがジッパーフロントの101Zと共に採用したレザーパッチ。カウボーイたちになじみやすいように、毛の付いたカウハイドの革にブランド名を焼印したデザインである。(参考画像, marvins)

  • 【山タグ】

    L.L.Beanの山タグ80〜90年代のものでバックスター州立公園にあるカターディン山のランドスケープデザインのこと。夜と朝のバージョンのカラーリングがある。(参考画像, トレファクスタイル)

  • 【Leeライダース】

    40年代後期から名称がカウボーイからライダースに変更された。より幅広いターゲット層を設定するための変更とされる。

  • 【レイジーSステッチ】

    Lee(リー)の特徴の一つであり、波線状のバックポケットのステッチ。リーバイスの商標登録されたアーキュエイトステッチに代わる形で1944年頃に導入された。このステッチは横向きの緩やかなSの形をしており、その名の由来となっている。カウボーイが牛に押す焼印や馬の口の形をモチーフにしているとも言われている。飾りではあるが、内側の補強布を留める実用的な役割も果たしている。

  • 【ロングLボタン】

    1950年頃までのLeeのボタンに見られるデザインで、Lの文字が横に長く伸びている。(参考画像, 古着屋HamburgCafe)

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