Levi'sの用語一覧
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【赤タブ】
Levi'sのロゴが書かれている赤い垂れ飾り。1936年に初採用された。デニムだと右バックポケットに、デニムジャケットだと左フラップポケットに付いている。
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【足長R】
足長Rは、フライボタンに刻印された「LEVI STRAUSS & CO.」のRの文字の左足が長い特徴を指す。これは、1950年代中頃から1960年代後半までの501デニムに見られるディテール。
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【アーキュエイトステッチ】
リーバイスのデニムに見られる「アーキュエイトステッチ」とは、バックポケットに施されたアーチ状のステッチのことを指す。1874年から採用され、1943年に商標登録されたこのデザインは、ヒップポケットの裏に補強布を縫い合わせるためのステッチだったと言われている。形状は時代や製造過程で変化し、戦前戦後の1本針から2本針のミシン変更が影響を与えたと言われている。1本針の場合は縫い子さんのやり方によって、形状が変化するとも言われており、ヴィンテージマニアの好奇心をくすぐる。その他にも、ピッチ幅や色、素材(綿糸、スパン糸)、クロスするかどうかも特徴だ。また競合であるLeeも1943年以前、アーキュエイト型を使用していたが、リーバイスの専売特許取得後はレイジーSステッチを使用している。
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【内タグ(リーバイス)】
Levi'sのデニムの内側に付けられているタグ。このタグから製造年月・工場番号の判別ができる。11 2 524という表記は1982年11月524工場で生産されたという意味になる。
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【オフセット】
裏側のベルトループが中心からずれている仕様のこと。Levi'sの501XX、501を判別する手がかりである。
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【オレンジタブ】
リーバイス オレンジタブは、1960~70年代にかけて登場した若者向けライン。1969年に誕生し、1960年代のカウンターカルチャーの盛り上がりを受けて発売された。
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【オンセット】
裏側のベルトループが中心からずれていない仕様のこと。センターセットとも呼ばれる。
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【カイハラデニム】
世界が認めるメイドインジャパンのデニム。カイハラとは 広島県福山市に本社を構える企業のこと。この企業は、1970年に絣(かすり)製造からデニム生地製造に舵を切った。その3年後の1973年から、カイハラはLevi'sのデニム生地の製造を開始。コーンミルズ社のアメリカ工場閉鎖に伴い、Levi'sのアイコンである501の一部のデニム生地のサプライヤーとなった。
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【隠しリベット】
デニムのバックポケット口の補強のために、裏側に隠して付けられているリベットのこと。Levi'sは1937年ごろにこの仕様を発表は、1966年ごろまで採用され、501XXの特徴の一つとなっている。1930年代Levi'sのライバルのLeeは、バックポケットの取り付け強化にリベットではなくバータック(カンヌキ)を採用し、鞍(くら)や家具を傷つけない特徴を宣伝していた。そこでLevi'sは1937年に顧客のニーズとライバルLeeへの対抗措置として、バックポケットの生地をリベットの上にかぶせ、剥き出しにならないようにしたと言われている。
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【片面タブ】
片面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。
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【紙パッチ】
Levi'sのデニム、デニムジャケットに付属している紙のパッチ。
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【革パッチ】
Levi'sのアイテムに付与される革のパッチ。洗われることで革パッチは硬化してしまうため、革パッチが残っている個体は非常に少ない。革パッチは1955年までの仕様。53モデルを最後に姿を消す。同義語として、レザーパッチ、ビーフジャーキーなどがある。
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【極東リーバイス】
Levi'sは北米を中心に多数の生産工場を保有していたが、1960年代以降は米国以外にも工場を展開していった。中でも東アジア地域(中国の香港、フィリピンなど)の工場で作られた製品を「極東リーバイス」と呼ぶ。香港工場は347、フィリピン工場は359の工場番号(ボタン裏刻印)が確認されている。
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【ギャラ】
Levi'sのパッチに記載されているEvery Garment Guaranteed という表記のこと。品質を保証する、という意味がある。
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【ギャラ入り】
ギャラが入っているパッチ。
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【ギャラ無し】
ギャラ が入っていないパッチ。
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【CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT】
Levi's 501の紙パッチに記載されている表記。紙パッチのロットナンバー上部に押された衣類の内側に取り扱い表示があることを示す。1980年代の中頃まではスタンプ、以降は印刷に変わる。
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【月桂樹ボタン】
月桂樹の模様が入ったボタンのこと。元々はアメリカの軍衣料で使用されていたが、第二次世界大戦中には、物資不足を理由に、軍衣料以外でも採用された。Levi'sの大戦モデルでも使用されている。
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【コーンミルズ社】
1891年に設立されたノースカロライナ州のデニム、繊維メーカー。1895年にノースカロライナ州グリーンボロに最初の工場を建設し、1905年にはホワイトオークに工場を建設。 1915年にアモスケイグ社から、Levi's社の生産のバトンを受け継ぎ、独占契約、長らくLevi's社の生産と発展に貢献。1994年より始まったとされるアメリカ国内での繊維生産の落ち込みとともに、倒産への一途を辿る。2017年の倒産の際は、アメリカ国内でも大きく取り上げられ、報道発表の翌日から世界中のアパレル関係者が動き出し、一気に買占めが行われた。
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【サイドステッチ(Levi's)】
Levi'sのデニムの腰回りのステッチのこと。Levi's501XXの40s、50sの判別ポイント。原則、40sであれば長め、50sであれば短め。
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【先染め】
リーバイスの先染めは、デニム製品に独自の特徴をもたらす。先染めでは、織り上げ前に染色され、均一な色が糸に浸透。後染めと異なり、染色された糸と白糸で織られた先染めデニムは、グレーに退色していくのが特徴。残る色味からは、薄いグレーに変化する。
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【サークルR】
サークルRはリーバイスのデニムに見られる特別なトレードマーク。通常の「LEVI'S」表記が省略され、代わりに「R」の文字だけが円で囲まれている。このデザインは、リーバイスが自社の商標を法的に保護するために意図的に使用されている。リーバイスの赤タブが商標登録されていることは有名であるが、リーバイスの表記自体がが商標なのではなく、赤タブそのものが商標登録されている。それを示すため一定の割合で、この社名なしの赤タブを発行している。この特徴は、1980年代以降のリーバイスデニムで主に使用されている。
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【シングルステッチ】
裾をカットして三つ折りにして真っ直ぐ縫われたステッチ。Levi'sの501の文脈では、Single Stichiの略でSSとも呼ばれる。66前期以前のモデルのバックポケット裏ステッチは全てシングルステッチ。Tシャツの文脈では、袖と裾がシングルステッチだと、〜1990年代中頃までに生産された商品である可能性が高い。
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【ジッパーフライ】
ジッパーフライは比翼(隠しボタンやジッパーを覆う布)の中にジッパーがあるものを指す。1925年に開発されたジェルトデニムと組み合わせたオーバーオールがジッパーフライの始まりであり、Leeではこれが有名なWHIZITの起源となっている。Levi'sであれば502、505などがジッパーフライデニムとして有名。
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【small e】
赤タブに記載されるブランド名のLevi'sの大文字の「e」のこと。
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【ズレカン】
Levi'sのフロント部分の股カンヌキがずれた位置にあること。このディテールで1967年ごろの個体であると推定できる。
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【タイプ物】
Levisデニムの中で、パッチに一文字のアルファベットが追加で表記されているモデルのことを、タイプ物と呼ぶ。“A”, “S”, “F”, “I”の4種類が
確認されており、Aの表記があるものをA-Type, Sの表記があるものをS-Typeと呼んだりする。Levis 501であれば、1967年〜1969年のBIG E 初期のモデルで確認されるが、505や502のタイプものも存在する。
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【ダブルネーム】
Levi'sのパッチに二つのロット番号が記載されているモデルのこと。 501XX(501-0117)、501ZXX(502-0117)、551ZXX(505-0217)、557XX(70505-0217)で確認されている。
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【BIG E】
赤タブに記載されるブランド名のLEVISの大文字の「E」のこと。他には、1967年頃~1973年に生産されたモデルとしてBIG Eの意味もある。
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【不均等V】
赤タブに記載されるブランド名のLEVISの「V」の文字の太さが不均等である「V」のこと。
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【フロントボタン】
フロントを閉めるための装置。リーバイスの501と505でフロントのディテールが異なる。501はフロントボタン、505はジッパー。また501はウエストサイズによってボタンの数が異なる。W29以下は4個、W30~W40は5個、W42以上は6個である。
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【右綾】
右上がりに織られているデニムを指す。 一般的にデニムは右綾で織られており 代表的なものはLevi's。左綾に比べ色落ちがハッキリとした 大胆なエイジングをする傾向にある。 それは糸の撚り(より)と逆方向に織り込むことで 生地の目が詰まることから伸びづらく、 生地の凹凸が維持 されるため。(参考画像, IRON HEART)
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【ユーロリーバイス】
生産国が米国であるヴィンテージ501の個体は数多く流通しているが、80sの欧州では、トルコ製やイギリス製、スペイン製などの501が流通。このような欧州で生産されたリーバイスをユーロリーバイスと呼ぶ。ユーロリーバイスでは、80s以降の個体でもヴィンテージに近い色落ちのものが多く見つかる。縦落ち個体などが散見される。真偽不明だが米国で使われなくなった染料を欧州では使用されためとも言われる。
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【両面タブ】
両面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。
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【レインボーステッチ】
Levi'sのステッチ に関する用語で、イエロー綿糸とオレンジのスパン糸を使用したステッチのこと。ベルトループやアーキュエイトステッチ に見られる。(参考画像, instagram)
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【レザーパッチ】
革パッチ の同義語。
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