Levi'sの用語一覧

  • 赤タブ
    【赤タブ】

    Levi'sのロゴが書かれている赤い垂れ飾り。1936年に初採用された。デニムだと右バックポケットに、デニムジャケットだと左フラップポケットに付いている。

  • 赤耳
    【赤耳】

    サイドシーム を折り返した際の赤いステッチのこと。生地の端の解れ(ほつれ)を防止するために存在している。同義語としてセルビッチがある。また、赤耳というLevi'sのモデルも存在しており、1982年~1985年にかけて製造された。1986年以降は赤耳の仕様はなくなる。赤耳 以前のモデルがヴィンテージデニムであると呼ばれるほど、赤耳は重要なディテール。

  • 【足長R】

    足長Rは、フライボタンに刻印された「LEVI STRAUSS & CO.」のRの文字の左足が長い特徴を指す。これは、1950年代中頃から1960年代後半までの501デニムに見られるディテール。

  • 後染め
    【後染め】

    1980s後半から2000s前半にかけて生産されたLevi'sのブラックデニムのモデル名。後染めに対して先染めもある。先染めと後染めの違いは、糸の段階で黒色に染めるか否か。先染めは糸の段階で染められ、後染めはデニムが織られた後に染められる。後染めは黒っぽさを残したまま色落ちしていく。一方で先染めは全体的に色落ちしてグレーっぽい色目に変色していく。

  • アーキュエイトステッチ
    【アーキュエイトステッチ】

    リーバイスのデニムに見られる「アーキュエイトステッチ」とは、バックポケットに施されたアーチ状のステッチのことを指す。1874年から採用され、1943年に商標登録されたこのデザインは、ヒップポケットの裏に補強布を縫い合わせるためのステッチだったと言われている。形状は時代や製造過程で変化し、戦前戦後の1本針から2本針のミシン変更が影響を与えたと言われている。1本針の場合は縫い子さんのやり方によって、形状が変化するとも言われており、ヴィンテージマニアの好奇心をくすぐる。その他にも、ピッチ幅や色、素材(綿糸、スパン糸)、クロスするかどうかも特徴だ。また競合であるLeeも1943年以前、アーキュエイト型を使用していたが、リーバイスの専売特許取得後はレイジーSステッチを使用している。

  • 内タグ(リーバイス)
    【内タグ(リーバイス)】

    Levi'sのデニムの内側に付けられているタグ。このタグから製造年月・工場番号の判別ができる。11 2 524という表記は1982年11月524工場で生産されたという意味になる。

  • オフセット
    【オフセット】

    裏側のベルトループが中心からずれている仕様のこと。Levi'sの501XX、501を判別する手がかりである。

  • オレンジタブ
    【オレンジタブ】

    リーバイス オレンジタブは、1960~70年代にかけて登場した若者向けライン。1969年に誕生し、1960年代のカウンターカルチャーの盛り上がりを受けて発売された。

  • オンセット
    【オンセット】

    裏側のベルトループが中心からずれていない仕様のこと。センターセットとも呼ばれる。

  • カイハラデニム
    【カイハラデニム】

    世界が認めるメイドインジャパンのデニム。カイハラとは 広島県福山市に本社を構える企業のこと。この企業は、1970年に絣(かすり)製造からデニム生地製造に舵を切った。その3年後の1973年から、カイハラはLevi'sのデニム生地の製造を開始。コーンミルズ社のアメリカ工場閉鎖に伴い、Levi'sのアイコンである501の一部のデニム生地のサプライヤーとなった。

  • 隠しリベット
    【隠しリベット】

    デニムのバックポケット口の補強のために、裏側に隠して付けられているリベットのこと。Levi'sは1937年ごろにこの仕様を発表は、1966年ごろまで採用され、501XXの特徴の一つとなっている。1930年代Levi'sのライバルのLeeは、バックポケットの取り付け強化にリベットではなくバータック(カンヌキ)を採用し、鞍(くら)や家具を傷つけない特徴を宣伝していた。そこでLevi'sは1937年に顧客のニーズとライバルLeeへの対抗措置として、バックポケットの生地をリベットの上にかぶせ、剥き出しにならないようにしたと言われている。 

  • 片面タブ
    【片面タブ】

    片面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。

  • 紙パッチ
    【紙パッチ】

    Levi'sのデニム、デニムジャケットに付属している紙のパッチ。

  • 革パッチ
    【革パッチ】

    Levi'sのアイテムに付与される革のパッチ。洗われることで革パッチは硬化してしまうため、革パッチが残っている個体は非常に少ない。革パッチは1955年までの仕様。53モデルを最後に姿を消す。同義語として、レザーパッチ、ビーフジャーキーなどがある。

  • 【極東リーバイス】

    Levi'sは北米を中心に多数の生産工場を保有していたが、1960年代以降は米国以外にも工場を展開していった。中でも東アジア地域(中国の香港、フィリピンなど)の工場で作られた製品を「極東リーバイス」と呼ぶ。香港工場は347、フィリピン工場は359の工場番号(ボタン裏刻印)が確認されている。

  • 均等V
    【均等V】

    赤タブに記載されるブランド名のLEVI'Sの「V」の文字の太さが均等である「V」のこと。BIG Eより前のモデルは全て均等V。

  • 【ギャラ】

    Levi'sのパッチに記載されているEvery Garment Guaranteed という表記のこと。品質を保証する、という意味がある。

  • 【ギャラ入り】

    ギャラが入っているパッチ。

  • 【ギャラ無し】

    ギャラ が入っていないパッチ。

  • 【黒カン】

    Levi's501のバックポケット取り付け部分の黒いバータックのこと。66前期から脇割りの最初期ごろ(1974〜1983)までのディテール。参考。1983頃からオレンジのバータックに変更になる。

  • 【グリーンポケット】

    Levi'sの大戦モデルに見られるディテールでポケットのスレーキが緑色であることから、グリーンポケットと呼ばれる。素材はHBT

  • 【CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT】

    Levi's 501の紙パッチに記載されている表記。紙パッチのロットナンバー上部に押された衣類の内側に取り扱い表示があることを示す。1980年代の中頃まではスタンプ、以降は印刷に変わる。

  • 月桂樹ボタン
    【月桂樹ボタン】

    月桂樹の模様が入ったボタンのこと。元々はアメリカの軍衣料で使用されていたが、第二次世界大戦中には、物資不足を理由に、軍衣料以外でも採用された。Levi'sの大戦モデルでも使用されている。

  • コーンミルズ社
    【コーンミルズ社】

    1891年に設立されたノースカロライナ州のデニム、繊維メーカー。1895年にノースカロライナ州グリーンボロに最初の工場を建設し、1905年にはホワイトオークに工場を建設。 1915年にアモスケイグ社から、Levi's社の生産のバトンを受け継ぎ、独占契約、長らくLevi's社の生産と発展に貢献。1994年より始まったとされるアメリカ国内での繊維生産の落ち込みとともに、倒産への一途を辿る。2017年の倒産の際は、アメリカ国内でも大きく取り上げられ、報道発表の翌日から世界中のアパレル関係者が動き出し、一気に買占めが行われた。

  • ゴールデンハンドシェイク
    【ゴールデンハンドシェイク】

    ゴールデンハンドシェイクとは、Levi's社とコーンミルズ社が1915年に結んだ紳士協定のこと。この提携により、Levi's社はコーンミルズ社のデニム生地を独占的に使用できるようになった。両社の提携関係は100年を超える。

  • 【サイドステッチ(Levi's)】

    Levi'sのデニムの腰回りのステッチのこと。Levi's501XXの40s、50sの判別ポイント。原則、40sであれば長め、50sであれば短め。

  • 先染め
    【先染め】

    リーバイスの先染めは、デニム製品に独自の特徴をもたらす。先染めでは、織り上げ前に染色され、均一な色が糸に浸透。後染めと異なり、染色された糸と白糸で織られた先染めデニムは、グレーに退色していくのが特徴。残る色味からは、薄いグレーに変化する。

  • サルファ
    【サルファ】

    染色に使用される合成染料で硫化染料のこと。リーバイス501のブラックデニム(先染め後染め)に使用される。

  • 【サークルR】

    サークルRはリーバイスのデニムに見られる特別なトレードマーク。通常の「LEVI'S」表記が省略され、代わりに「R」の文字だけが円で囲まれている。このデザインは、リーバイスが自社の商標を法的に保護するために意図的に使用されている。リーバイスの赤タブが商標登録されていることは有名であるが、リーバイスの表記自体がが商標なのではなく、赤タブそのものが商標登録されている。それを示すため一定の割合で、この社名なしの赤タブを発行している。この特徴は、1980年代以降のリーバイスデニムで主に使用されている。

  • 縮率
    【縮率】

    リジットから洗った際に縮む割合。リーバイスの66前期後期赤耳には、内タグに縮率が記載されており、そのパーセンテージが判別の手掛かりとなる。8%なら66前期後期、10%なら赤耳

  • 【シングルステッチ】

    裾をカットして三つ折りにして真っ直ぐ縫われたステッチ。Levi'sの501の文脈では、Single Stichiの略でSSとも呼ばれる。66前期以前のモデルのバックポケット裏ステッチは全てシングルステッチ。Tシャツの文脈では、袖と裾がシングルステッチだと、〜1990年代中頃までに生産された商品である可能性が高い。

  • ジッパーフライ
    【ジッパーフライ】

    ジッパーフライは比翼(隠しボタンやジッパーを覆う布)の中にジッパーがあるものを指す。1925年に開発されたジェルトデニムと組み合わせたオーバーオールがジッパーフライの始まりであり、Leeではこれが有名なWHIZITの起源となっている。Levi'sであれば502、505などがジッパーフライデニムとして有名。

  • small e
    【small e】

    赤タブに記載されるブランド名のLevi'sの大文字の「e」のこと。

  • ズレカン
    【ズレカン】

    Levi'sのフロント部分の股カンヌキがずれた位置にあること。このディテールで1967年ごろの個体であると推定できる。

  • タイプ物
    【タイプ物】

    Levisデニムの中で、パッチに一文字のアルファベットが追加で表記されているモデルのことを、タイプ物と呼ぶ。“A”, “S”, “F”, “I”の4種類が

    確認されており、Aの表記があるものをA-Type, Sの表記があるものをS-Typeと呼んだりする。Levis 501であれば、1967年〜1969年のBIG E 初期のモデルで確認されるが、505や502のタイプものも存在する。

  • ダブルネーム
    【ダブルネーム】

    Levi'sのパッチに二つのロット番号が記載されているモデルのこと。 501XX(501-0117)501ZXX(502-0117)551ZXX(505-0217)557XX(70505-0217)で確認されている。

  • チェーンステッチ
    【チェーンステッチ】

    鎖状のステッチ。チェーンとも呼ばれる。Levi's 501においてはバックポケット裏がチェーンステッチかシングルステッチかで66前期なのか66後期なのかを判別することができる。

  • BIG E
    【BIG E】

    赤タブに記載されるブランド名のLEVISの大文字の「E」のこと。他には、1967年頃~1973年に生産されたモデルとしてBIG Eの意味もある。

  • 不均等V
    【不均等V】

    赤タブに記載されるブランド名のLEVISの「V」の文字の太さが不均等である「V」のこと。

  • フロントボタン
    【フロントボタン】

    フロントを閉めるための装置。リーバイスの501と505でフロントのディテールが異なる。501はフロントボタン、505はジッパー。また501はウエストサイズによってボタンの数が異なる。W29以下は4個、W30~W40は5個、W42以上は6個である。

  • Vステッチ
    【Vステッチ】

    Levi's501のトップボタン付近のステッチで、Vの形状をしているステッチのこと。501XXからBIG E前期までのディテールと言われている。(参考画像, Hands-on, 参考画像)

  • ベルトループ
    【ベルトループ】

    デニムについているベルトを通す空間、またその空間を作る布。Levi'sのベルトループはオンセットオフセット。これによってモデル判別が可能。 

  • 右綾
    【右綾】

    右上がりに織られているデニムを指す。 一般的にデニムは右綾で織られており 代表的なものはLevi's。左綾に比べ色落ちがハッキリとした 大胆なエイジングをする傾向にある。 それは糸の撚り(より)と逆方向に織り込むことで 生地の目が詰まることから伸びづらく、 生地の凹凸が維持 されるため。(参考画像, IRON HEART)

  • 【ユーロリーバイス】

    生産国が米国であるヴィンテージ501の個体は数多く流通しているが、80sの欧州では、トルコ製やイギリス製、スペイン製などの501が流通。このような欧州で生産されたリーバイスをユーロリーバイスと呼ぶ。ユーロリーバイスでは、80s以降の個体でもヴィンテージに近い色落ちのものが多く見つかる。縦落ち個体などが散見される。真偽不明だが米国で使われなくなった染料を欧州では使用されためとも言われる。

  • 両面タブ
    【両面タブ】

    両面にLEVI'Sの刺繍が入る赤タブのこと。

  • 【レインボーステッチ】

    Levi'sのステッチ に関する用語で、イエロー綿糸とオレンジのスパン糸を使用したステッチのこと。ベルトループやアーキュエイトステッチ に見られる。(参考画像, instagram)

  • レザーパッチ
    【レザーパッチ】

    革パッチ の同義語。

  • レジスターマーク
    【レジスターマーク】

    登録商標マーク。特定の国や地域において、その語句や記号がすでに商標登録されていることを知らせるためのマークのこと。Rを丸で囲んだ形状をしている。Levi'sのデニムにおいては、53モデルからレジスターマーク赤タブに付与される。1950年頃から確認される。リーバイスジーンズの赤タブ、リーやラングラーの革ラベルやブランドタグなどにみられる。

  • 【脇割り】

    アウトシーム内側の生地と記事を縫い合わせる縫製のこと。参考画像はこちら。脇割り縫いのことを指す。また、Levi'sの赤耳以降のモデルのことを脇割りということもある。(参考画像, Hands-on)

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